弁護士を紹介してくれるサイトでは法テラスが有名で相談内容に応じて適切な弁護士をピックアップしてくれます。
法テラスは
・無料の法律相談
・弁護士の紹介
・弁護士費用のたてかえ
を主にやっています。
また掲示板で無料法律相談ができます。
いまの現状を掲示板に書き込んで、法律家がそれに回答してくれます。
見ればわかるのですが無料ですので回答の内容は正直それなりです。
親身になって回答しているのもありますが、結局は「弁護士に相談しましょう」といった感じで締めくくられることが多い印象です。
「法テラス」とは、「日本司法支援センター」の通称であり、法務省の管轄下にありますが、国家機関ではありません。
多額の税金が投入されているため、無料で法律相談や裁判を受けることができます。
法テラスを利用したい場合は、法テラス法律事務所か、民事法律援助利用契約を締結している弁護士に相談する必要があります。
法テラス法律事務所は、法テラス直営の弁護士事務所であり、固定給で雇用されているため、事件の採算を考えずに事件を受任することができます。
ただし、ほとんどが弁護士経験が浅い弁護士で構成されていることが特徴です。
民事法律援助利用契約弁護士とは、一般の弁護士が法テラスとの間で利用契約を結んでいることを指します。
弁護士には利用契約を結ぶ義務はなく、利用契約を結んでいるかどうかは、その弁護士に直接聞く必要があります。
法テラスに債務整理の相談をするには、法テラス直轄の事務所に連絡をして、
「債務整理の相談をしたいのですが」と話すと、弁護士を紹介してくれるシステムになっています。
国が運営母体ですので安心感もありますし、弁護士の探し方がわからない人には非常に親切で便利な制度だといえます。
法テラスの登録している弁護士や司法書士を精査し自分が気になる法律家がいれば、直接相談し依頼することも可能です。
持ち込み方式と呼ばれています。
気になる弁護士・司法書士に
「債務整理をしたいと考えていて、法テラスの扶助制度を利用したいのですができますでしょうか?」
と聞けばOKです。
法テラスが探してくれる場合も自分で弁護士を差が場合も費用は同じです。
民事法律扶助とは、債務整理の相談を無料でしてくれる上に、費用も後払いでいいですよ〜という何とも親切な制度です。
利用条件を満たせば費用の立て替えをしてくれ、相談も3回まで無料で応じてくれます。
利用条件とは「収入・資産」で判断され、決められた以上に収入や資産があると法テラスのたてかえ制度は利用できません。
収入に関する基準と資産に関する基準があり、それぞれざっくり簡単に表にしますね。
収入に関する基準
単身者 | 182,000円( 200,200円 ) |
2人家族 | 251,000円( 276,100円 ) |
3人家族 | 272,000円( 299,200円 ) |
4人家族 | 299,000円( 328,900円 ) |
以下,家族1名増加毎 |
基準額に30,000円 |
()内は1級地といわれる比較的都心部に住んでいる人の基準値です。
この基準値を超える収入があると法テラスの「民事法律扶助制度」は認められないんですね。
法テラスが定めている1級値を見ていきましょう。
医療費や教育費などの費用は、この収入額から控除がありますので、詳しくは相談されてください。
住宅ローンがある場合は、上記の金額に基準額が上乗せされます。
単身者 | 41,000円( 53,000円 ) |
2人家族 | 53,000円( 68,000円 ) |
3人家族 | 66,000円( 85,000円 ) |
4人家族 | 71,000円( 92,000円 ) |
カッコ内は東京都特別区(=東京23区)に居住している方の基準です。
資産に関する基準
不動産や株などの有価証券、預貯金を足した金額の上限値が下記の表です。
単身者 | 180万円以下 |
2人家族 | 250万円以下 |
3人家族 | 270万円以下 |
4人家族 | 300万円以下 |
たくさん弁護士がいるのはいいのですが、中には相談者の意見をよく聞かず、やたら自己破産をすすめてくる弁護士もいますので注意が必要です。
3回の無料相談とも親身になってくれない弁護士にあたる可能性があるんですね。
3回目以降は有料になるので、相談者はこの3回の相談で自分が自己破産するか任意整理をするかを決めたいという衝動に駆られます。
注意したいのが、3回まで弁護士を代える事ができますが、代えた後に「1回目の弁護士にお願いしたい」というのはできません。
比較ができないんです。
借金整理を進めていくといろんな問題が出てくるので3回の相談で借金整理の方法を決めるというのは結構大変なことがわかります。
なのでゆっくり考える時間がないというデメリットもあることを覚えておいてください。
民事法律扶助を利用するには審査があるのですが、弁護士によっては審査が下りるまでは一切てをつけないという法律家もいます。
もちろん中には速やかに着手してくれる弁護士・司法書士もおられます。
この審査には2週間〜1ヶ月かかるので、何かしら急ぎの場合は審査に落ちるとまた振出しに戻るのでほかの弁護士を検討するなど、適宜対応しましょう。
法テラスで弁護士に依頼すると費用を立て替えてくれる「民事法律扶助制度」というものがあると解説してきました。
今お金がまったくなくても債務整理手続きができるメリットがありますが、
ただ、立かえといっても後払いという意味で、毎月5千円〜1万円程度は返済していきます。
費用の支払いの先延ばしで結局支払うことには変わりありません。
最近では法テラスでなくても多くの弁護士事務所は後払いに対応してくれることも念頭に置いておきましょう。
債務整理には任意整理・個人再生・自己破産とあるのですが、「民事扶助制度」の審査が通れば
・任意整理の減額報酬なし
・自己破産の費用が安め
と通常弁護士に依頼するよりもやや安くなるという費用面でメリットがあります。
「民事扶助制度」を利用した場合の任意整理・個人再生・自己破産の費用を見ていきましょう。
債権者の数 | 着手金 | 実費等 | 合計 |
1 | 32400 | 10000 | 42400 |
2 | 48600 | 15000 | 63600 |
3 | 64800 | 20000 | 84800 |
4 | 86400 | 20000 | 106400 |
5 | 108000 | 25000 | 133000 |
6〜10 | 151200 | 25000 | 176200 |
11〜20 | 172800 | 30000 | 202800 |
21以上 | 194400 | 35000 | 229400 |
司法書士 | 弁護士 | |
着手金 | 86400 | 129600〜275657 |
実費 | 17000 | 23000 |
合計 | 103400 | 152600〜298657 |
司法書士 | 弁護士 | |
着手金 | 108000 | 162000〜324000 |
実費 | 20000 | 35000 |
合計 | 128000 | 197000〜359000 |
ただ費用が安いだけではダメです。
その理由は【費用が安いだけではダメ】債務整理で失敗しない弁護士や司法書士の選び方・探し方の記事に書きました。
「費用が安いから覚悟を決めて相談したのに借金額があまり減らなかった」ではただ弁護士が儲かるだけです。
法テラスが「役に立たない」と言われる理由は、無料相談や費用立て替え払いの利用に条件があることや、弁護士への依頼費用が完全に無料にならないことなどが挙げられます。
しかし、法テラスには弁護士への依頼費用が割引される場合や、生活が困難な状況の場合には費用が免除になる場合もあり、その点でメリットがあります。
法テラスを訪れる方の中には、「法テラスに行けばお金(費用面)を助けてくれる」「無料相談や費用の立て替えが目当て」と期待している方もいますが、実際には「収入や財産の条件をクリアしないとできません」と言われるとがっかりしてしまう方もいるかもしれません。
しかし、法テラスの民事法律扶助業務は、お金に困っている方を助けるのが目的です。経済的に厳しい方でも、裁判で借金問題などの法的トラブルを解決するための制度なのです。
経済的に困っている方には、「無料の法律相談」や「弁護士費用の立て替え制度」がとてもありがたい制度です。
法テラスは、そういった方々が適切な法的アドバイスを受け、必要な手続きを行えるように支援することが役割なのです。
ここまでお疲れさまでした。
法テラスの良い面と悪い面を解説してきました。
法テラスは審査に通れば費用面のメリット受けられます。
債務整理をする際の、弁護士・司法書士探しの一助になれば幸いです。
ありがとうございました。
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「払えなくなった時対処できるか」
「どれだけ精神的にラクになるのか」
がわかるので安心のお守りになります。
「定期健診」みたいなものですね。
空き時間で「今の状態」がわかるので、いろいろ考える機会にもなると思います。
法律ができればその抜け道をさぐり知識にうとい素人を巧妙に餌食とする悪知恵がはびこるのが常です。
多くの人は法律が守ってくれることを知らず、不当な取り立てに悩まされてしまいます。
貴真面目な人ほど悪質業者の手口の犠牲になりやすいです。
当たり前の権利を知っていただき是非解決してください。
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